交通事故によるむちうち|慰謝料の計算方法や請求時の注意点など / 弁護士 田中 太朗

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交通事故によるむちうち|慰謝料の計算方法や請求時の注意点など

交通事故でむちうちの症状がある場合、どのように慰謝料を計算して請求すればよいのでしょうか。

本稿では、むちうちの慰謝料の計算方法やその請求時の注意点などについて解説していきます。

 

 

慰謝料の種類と計算方法

 

交通事故で請求できる慰謝料の計算は、「慰謝料の種類」と「採用する計算基準」で変わります。

 

まず、交通事故の慰謝料には以下の3種類があります。

 

入通院慰謝料(入通院により生じる精神的苦痛に対する補償)

後遺障害慰謝料(後遺障害により生じる精神的苦痛に対する補償)

死亡慰謝料(被害者の死亡による精神的苦痛に対する補償)

 

上記のうち、むちうちで請求できる可能性のある慰謝料は①・②となります。

すなわち、交通事故によるむちうちの症状で入院や通院をした場合に請求できる慰謝料が入通院慰謝料であり、また治療終了後症状固定して後遺障害等級認定を受け149号又は1213号が認められた場合に請求できる慰謝料が後遺障害慰謝料となります。

 

次に、計算基準にも以下の3種類があります。

 

A 自賠責基準(自賠責保険から支払われる金額を基準にする方法で、最も低額)

B 任意保険基準(任意保険会社が定める非公開の基準による方法で、ACとの間の額)

C 裁判基準(裁判例に基づいた金額を基準にする方法で、最も高額)

 

なお、むちうちで認定される後遺障害等級は、149号又は1213号となります。

また、後遺障害が残存していないと認定機関により判断されると、非該当となります。

 

例えば、むちうちの後遺障害等級で認められることが多い149号の慰謝料額について、自賠責基準と裁判基準を比較すると以下のように大きな違いがあります。

 

自賠責基準の場合:32万円程度

裁判基準の場合:110万円程度

 

 

請求時の注意点

 

いずれの基準に依拠するかによって、慰謝料額は大きく変わります。

交渉を有利に進めるためにも、相手方から提示された慰謝料額がいずれの基準によって算定されたものであるかを把握しておくことは重要です。

 

交通事故の損害賠償請求を弁護士に依頼すると、弁護士は裁判基準による交渉をします。

そのため、個人での交渉を行うよりも賠償額が増額する可能性が高くなります。

 

また、いくらむちうちの自覚症状が残っていたとしても、等級認定結果が非該当である場合には、後遺障害慰謝料を請求することはできませんので注意が必要です。

 

後遺障害等級の認定を得るためには、できるだけ早く準備を始めることが重要です。

事故直後から準備をすることで認定率を上げることができますので、早めに弁護士等の専門家に相談することをおすすめします。

 

 

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